一年ぶりに。忘れないように。

井上尚弥選手の次戦に関して、いろいろとニュースにコメントしようとしたのですが、言いたい事が多すぎて。

 

技術的な事も忘れないように、書き記した方が良いと思って、ブログにします。

 

次戦の相手が誰になるか?

 

私自身は統一に時間がかかるぐらいなら、上に上げてもいいとずっと周囲にも言い続けてきたので、その考えは変わりません。

現状で井上選手と対峙できるのは、もうドネア選手しかいないからです。

でも

もう一度試合をした場合は、井上選手が早い段階でKOすると思っています。

それはなぜか?

 

ドネア選手も同じ能力を持っていますが、井上選手の「それ」の方が、レベルがもう一段二段高いと思うからです。

 

「学習能力」

 

これに尽きます。

 

『ドラマ・イン・サイタマ』を振り返ります。

何発目かのパンチの交換で、井上選手はドネア選手が「左ボディに左フックを合わせようとしている」のを察知。
そこで2Rを迎えるわけですが、あの左フックもドネア選手の巧さが凝縮されているパンチでした。あれだけナックルの返ったパンチを浴びた場合、ほとんどの選手がマットに沈む、そんな一撃でした。

 

その後の9Rにもらったパンチは右。

ここに凄みがあります。

片目しか使えなくなったのにも関わらず、

パンチのダメージもあったと思われるにも関わらず、

ドネア選手の左が当たらない位置取りを、ほぼ掴んでました。

確かに左ボディを打たなかった、打てなかった事も影響していますが、この危機察知能力たるや。

そして予想外の右の強打をまともに浴びた状況でも、更にダメージを負いながらも冷静に回避。


結果倒れなかった。10カウントともいえるダウンを奪った。試合にも明確に勝った。
逆の意味で井上選手が「モンスター」になった試合でもありました。

 

そしてマロニー戦、ダスマリナス戦で、学習能力の高さを発揮します。

マロニー戦では右フックにカウンタージャブ、
ダスマリナス戦では右ジャブに合わせて左フックを放つ事で、相手の良さを消してしまう。

 

特にダスマリナス戦での左フックは、その後相手に「どうしていいのか分からない」状態にさせました。決してやりやすい相手ではなかったのですが、詰め将棋のような試合を見せてくれました。

 

ちょっと仕事が忙しくなりそうなので、また後日。

久々に

ブログを書きます。

 

世の中は大変な事に…。

私達の志村さんまでいなくなってしまった。

 

なぜこのウイルスには抗体が出来ないのだろう。やはり自然界の物ではないという事なのでしょうか。

だとしたら、尚更憎いですね。

 

外出自粛も非常に理解できますが

このままでは経済が死んでしまうのではないかという不安が大きいですね。

 

とにかく日本が、世界が元気になりますように。

遅くなりましたが大晦日

またまたさぼってしまいましたが💦

晦日RIZINについて二試合。

ちなみにこの二試合に関するニュースは見ていないので、自分の見解です。

 

まずは天心選手。

江幡選手との試合でした。

もう少し江幡選手がやってくれると思ったのですが…。

「真っすぐ」対「円」の戦いだと思っていて、結構噛み合う試合になると思っていたのに…。

天心選手の強さが際立ちましたね。現時点で55㎏では日本に敵はいないのではないでしょうか。もう技術について語る部分はないですね。当て感と出入りのスピードは、しばらく衰える事はないでしょう。蹴りの時の軸足のしっかりした感じが崩れない限り、まだ勝ち続けるでしょうね。

 

ただし。

55㎏なら、の話しです。

よく皆さんがロッタン選手との話しをしますが、このレベルでの数キロの体重差は致命的です。将来的にはまだ体が大きくなる可能性があるので、分かりませんが…。現時点では55㎏で無双した方がいいと私は思っています。

いつかボクシングに行くのですかね、天心選手は。

 

次に朝倉海選手とマネル・ケイプ選手。

初回の対戦を私は見ていました。その時の印象通りで言うと、今回はケイプ選手の勝ち、しかも一本だと思っていました。

前回の対戦も、私はケイプ選手の勝ちだったと思っています。

しかも前回、海選手はいけない事をしていたので、尚更…。

 

入場後、リングを見てみると、ケイプ選手がシューズを履いていたので、勝ちを確信。

戦い方が分かっている証拠でした。踏ん張って踏み込み、距離と時間を作らせず、しかも左右の動きは元々ケイプ選手の方が速い。靴により、前後もケイプ選手が速くなったと思ったので、結果は思った通りでした。言うなれば必然だったと思います。

 

確かに堀口選手には海選手は勝ちましたが、まだまだこれからの選手です。

堀口選手との対戦でも、立てた対策通りに試合で出来る、というのは、並みの選手ではありません。

しかし。

海選手を考えた時、何を身に付けていけばさらに強くなるのか?といったものが見えにくいのも事実です。ナチュラルに強い選手ならではの不思議、と言いましょうか…。

寝技?違う気がしますね。

打撃は天性のものがあって、今回も内山選手に指導を受けていたはずです。

闘争心は折り紙付き。うーん…。

逆に考えると、伸ばせるものが見つかったら、上向きに変化するのでしょう。

 

お酒飲みながらこれを打ってますが、格闘技はやっぱり楽しいですね。

でも今回のRIZINで一番面白かったのは…

二試合分書いておいてなんですが、ムサエフ選手たちのトーナメントでした。

 

それではまた。

 

 

 

村田選手の技術的な事

私は村田選手がプロに転向した時から応援しています。

 

これまでの日本人の重量級選手にはない、ポテンシャルを持っているから。ロンドンオリンピックを見た時から、プロになってほしいと思っていました。

 

理由は二つ。

シャレにならないパンチ力。

固いガード。

 

 

これまで私がボクシングを見てきた中で、日本人ボクサーとしては突出していると思っています。

 

さて。

エンダム(ヌジカムの印象が強いですが)選手との1stでは、ダウンを奪いながら勝てなかった事に対し「手数が少ない」「パンチを浴びすぎ」などの評価を散見しました。

しかし。

エンダム選手のパンチはほとんどクリーンヒットせず、ほとんどを村田選手がブロック。

村田選手は派手ではないパンチを、ガードの隙間を通す。

もしくはガードの上から打ち、ラウンドが進むにつれて、エンダム選手のガードを下げる。

素晴らしい試合展開を作り上げていました。

ところが。

足を使い、タッチボクシングにもなっていないパンチを打っていたエンダム選手に、ジャッジが点数をつけるというありえない状況になってしまいました。

「もうチャンスはないのかな」と諦めかけていましたが、いつもは仕事しないWBA会長が出てきて再戦へ。チャンスをものにしてチャンピオンになります。

エンダムとの2戦目は、村田選手が手数を増やしたのではなく、ガードの上から打たれても脅威なのをエンダム選手が分かっているのに、村田選手が追い足を変えた事で、打たれるポイントに移動したのが全てでした。

 

次のブランダムラ選手との試合は、技術的には少し上積みできただけだったと思っています。それでも「ミドルで勝つ」というのは凄い事なのですが。

よく「弱い相手を選んだ」などという方もいますが。

ミドルのランカーで、イージーな相手なんていませんよ。

ただ、前回のエンダム選手との試合でつかみかけた「追い足」は、ほとんど見られずだったのが気になっていました。

 

ブラント選手との一戦目で、不安は的中。

プレッシャーをかける追い足は全く使えず、調整を失敗したのかと思われるフワフワした足取りで、パンチで起こされ、距離を作られては詰められ、何も出来ないまま終わってしまいました。

 

これで終わってしまうのか?

 

そんなはずはない、と見たブラント選手との2戦目。

ゴングと同時に打ってきたブラント選手のジャブに対して、村田選手は身体を沈めています。

瞬間的に「行けるかな?」と。

そして、プレッシャーをかけながら、三角に追っていった時、「勝てる!」と声を上げました。随分練習したんだろうな、と思いましたね。

三角に追う、というのは分かりづらいかもしれませんが、丸く足を使う、サークリングする相手を同じように追っていては、捕まえる事は出来ません。また、パンチが当たる角度を作る事が、非常に難しくなります。

この試合、やたらと村田選手が自分有利に見える状況で、ブラント選手の正面にいたように見えたと思いますが、追って、捕まえて、動けないようにしていたという事です。

ここでフジテレビ、いい事を言いました。

「村田が!ガードの上から!破壊していくー!」

良い右が入って、ラッシュに入った時に実況から出た言葉ですね。

映像を確認してください。

ブラント選手の上腕部、特に左腕。真っ赤になっています。

 

ガードの上から打って、効かせる事が出来る中重量級日本人ボクサー。

これまで見たことがありませんでした。

最後、かなりバランスが悪くなって、本人が言うようにヘロヘロになってしまいましたが、あのままブラント選手は打たれていると、本当に致命傷になりかねなかったので、止めて正解だったと思っています。

 

それがあっての今日。

前回の初防衛戦では、勝ったもののあまりいところはなかった。

ところが今日。

追い足も完璧に近かったと思いますし、一番驚いたのは上体の角度を変えていた事でした。これは今までに見られなかった。

相手のパンチを殺してましたね。パンチを浴びるシーンもありましたが、完全なクリーンヒットはたぶん2発だけ。ガードも固い。

気になったのはボディを打たれる時には上体が正対していた事と、左足の膝が硬かった事でしょうか。

そして今日も、バトラー選手の上腕は、2Rの時点で真っ赤に。

実況ブログでも書いたのですが、鍵が左ボディだと思っていて、狙ってほしかったのですが、バトラー選手、数発浴びた分が地味に効いていたのでしょう。左ボディを打たれないようにジャブを出したら、今度は右ボディを浴びだすという最悪の展開(村田選手にとっては願ったりですが)に。

おまけに左耳も真っ赤になっていたので、浴び続けた右クロスが、上体を振って避けに行ったら後頭部付近にヒット。最後は左フックで危ない倒れ方でしたね。

 

村田選手、今日の試合でピークにかなり近づいたと思います。

強い選手とやるなら今です。

今日の技術は、トップ・オブ・トップと村田選手が言う相手とやっても、通用する部分が大きいです。

そして私の願望は、

この技術を持った上でバチバチのシバきあいをして欲しいのです。

それが最後の試合ではなく、私は勝つチャンスは十分にあると思っています。

 

ボブおじさんが後ろでニコニコしていたので、ビッグマッチを期待しましょう。

 

トリプル世界戦 村田選手

いま入場です。

試合の前に、展開について。

足が、バトラー選手の足が止まれば、村田選手に展開が向きます。

あとは起こされない事。三角に追っていく事。大事になります。

バトラー選手、よく倒していますが、パンチがある方ではないと見ていますので。

 

村田選手、いい顔をしています。

 

井上選手が「日本ボクシング史上最高傑作」ですが

村田選手は「日本ボクシング史上における極上の拳を持つ者」だと思っています。

このパンチは欧米の選手にも通用します。そして固いディフェンスも。

重心を低く。お願いします。

レノンさんが今日も日本語を披露してくれています。

 

1R、見ました。

お互いカギになるのは左ボディですね。

右がお互いにヒットしましたが、先に左ボディを当てる事。大事です。

2R。派手に見えますがバトラー選手のパンチはほとんどクリーンヒットしていません。バトラー選手、左腕が真っ赤になってきました。

3R、素晴らしいです!アッパー、右クロス、角度を変えて。

随分優勢になってきたと思います!追い足もいいですが、前足の膝が少し硬いので、不安はそこだけ。

4R、打たせてみても行ける感じがあるのでしょう。時間を考えながらまとめが出来ているところにも、流れが来ているのを感じます。削って行きましょう。

5R!素晴らしい!!

削りきりました!バランスも最後までよかった!

確実に強くなってますね!

 

ひとまずここで投稿します。

 

 

 

 

 

トリプル世界戦 寺地選手

またダイジェストになってしまうのでしょうか…。

強いのになかなか恵まれない、寺地選手の試合が始まりました。

 

1R、さすがですね。

左を浴びないように、常に相手の右足の外にステップ。ただ、今日は距離が違う気がしますね。サウスポーだからでしょうか。倒したい気持ちが強いのか。

…やはり3Rまで飛びましたね。ダイジェスト…。

「1,2Rと左を何回か被弾しています!」

ん?

2Rに何があったのかよく分かりませんが、見てみる事に。

でも、そんなに危なくないような。左ジャブも届くポイントがちょっと見つかった感じだし、あとは右を相手の左より先に…

と思ったら、真っすぐの右ボディ。サウスポーからしたら「さばいた」と思ったのに、正面から突き抜けられる最悪のボディが刺さりました。

久々にダウン3回を見ましたね。でもTKOならず。

4R、雑になったように見えましたが、腹に力が入っていないパンチだと確信した寺地選手が前へ。相打ちでも寺地選手が押します。又ボディへ。

ラウンドまたぎで同じボディで倒れたので、もう立てないだろうと確信。本人が戦前に言っていたように「心を折る」勝ち方が出来ました。

 

分からない方も多いかもしれませんが、寺地選手、本当に強いです。

ゲームでもするように、相手を攻略していく感じ、とでも言いましょうか。

今日は距離の設定に最初苦戦していましたが、結果、自身で距離を作って、潰して、ボディショットという展開を作りましたね。素晴らしいです。

具志堅さんを抜くとしたら、こういう選手だと思います。頑張ってください。

トリプル世界戦 八重樫選手

始まりました。

個人的には八重樫選手には、もう現役を続けて欲しくありません。

これまでのファイトで、今後が不安になる材料がいくつもあるので。

 

2Rまで終わりましたが、同時のジャブの差し合いなら、やや優勢。

足を使っているので少し安心ですが、どうしても正面に行きたがるので、やはり不安も。

3R終了。

八重樫選手は左フック、オーバーハンドを当てたくなっているようです。

相手が攻防分離なので、時間が使えるのはいいですが、大きいのから入られると…

と言ってたらもう…。

怖くて見ていられないですが、これ、相手のパンチが思ったよりないと判断した、と考える事ができますね。

当てられても、現在起こされてないので。

なのでコツコツ当て続けましょう。

5R。八重樫選手のカウンターのタイミングが合ってきました。

6R、左ジャブを殺すために、一気に距離を詰めて出していく右ボディやクロスが当たり始めています。

7R、ムザラネ選手が距離をつかみ始めましたね。連打が当たる距離になり、ステップバックをうまく使い始めました。でも、まだ起こされきっていないので、何とか耐えてほしい。

と思ったら8R、ボディで失速。かなり危なかった状況から耐えました。でももう限界ですね。

9R、ストップ。ボディを警戒して上がおろそかになったところを、正面から早い連打。レフェリーも、顔を見たら止める決断をして当然です。八重樫選手は表情が分かりにくく、飛んでるように見えがちですので。

 

でもよく頑張りました。本当にお疲れさまでした。

一度も倒れなかった、その姿にプライドを感じました。

後ろからみんなが支えてくれているような、そんな試合でした。